厚生労働省では健康を維持するために必要な野菜の摂取目標量を成人1日当たり350g以上としており、国民健康・栄養調査(平成25年)によると、1日当たり平均摂取量は283.1gで、目標の81%程度となっています。
年代別にみると、全ての年代で野菜の摂取目標量に達していません。特に、20~40代で少なく、目標の66~70%程度となっています。もはや食事で補うことは難しい傾向にあります。
そこで、手軽に野菜を摂取する方法として青汁や野菜ジュースなどが挙げられます。それでは両者どのような違いがあるのかを見ていきましょう。
青汁は野菜を原料にしているので、野菜ジュースを飲むのとそれほど変わりはないのではないかと思っている人もいるかもしれません。確かにどちらも野菜を絞って作っているという点は同じですが、実は原材料や製法、そして栄養価も大きく異なるのです。
青汁と野菜ジュースの違いは?
青汁は野菜のみを原材料としており、果物や砂糖を加えていないため、苦みがあり、飲みにくいというデメリットがあります。しかし、ビタミン、ミネラル、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維がバランスよく配合され、さらに糖分が入っていないので、カロリーが低いところがメリットです。
一方、野菜ジュースはおいしく飲みやすく仕上げるため、果汁を加えているものや砂糖入りのものもあります。どうしても糖質やカロリーが高くなってしまいます。また、ビタミン類は加熱処理により破壊され、食物繊維も製造過程で減少しているので、多くの栄養素は摂れていないのです。カロリーを比べてみると、コップ1杯の青汁は約10~20kcalなのに対して、野菜ジュースは約60kcalほどあります。
手作り野菜ジュースレシピ
市販の野菜ジュースではなく、自分で手作りの野菜ジュースを作ればカロリーを抑えたり、自ら必要な栄養素を選んでプラスすることができます。
では、カロリーを抑えた栄養価が高い野菜ジュースの作り方を1つご紹介しましょう。
<材料>(1人分)
チンゲン菜1束・・・βカロテン、ビタミンC、カルシウム、鉄分
水菜1束・・・ビタミンA、C
ニンジン1/2本・・・βカロテン
リンゴ1個・・・食物繊維と甘み
水50cc
<作り方>
これらの材料を一口大にカットしてミキサーに入れ、水などの水分を加えたらスイッチオン。1分ほどで野菜ジュースが完成します。この時、低速のミキサーを使うことで、野菜の酵素を壊すことなくジュースにできます。他にも、バナナを入れると甘みととろみがつきますし、はちみつで甘みやまろやかさをプラスしてもよいでしょう。また、水分は水ではなく、牛乳や豆乳に代替えしても美味しくいただけます。
※はちみつは1歳未満の乳児には与えないでください。
毎日自家製ジュースは大変!そんなときは手軽な青汁がおすすめ
確かに手作り野菜ジュースは、カロリーを抑えて栄養もしっかり摂れますが、毎日続けるとなるとかなり面倒かもしれません。まず、材料の野菜や果物を常にストックする必要がありますし、それらをカットしたり、ミキサーの後始末などは、手軽さからは程遠いのが現状です。
また、野菜は時期によって価格も変動するためコストがかかります。
それに比べて、青汁はサッと溶かして飲むだけと言う手軽さが大きな魅力です。
カロリー、栄養価の面から見ても、ダイエットをしたいのなら、断然青汁を毎日飲むことをおすすめします。味が苦手だという人は、牛乳や豆乳で割るとまろやかで飲みやすくなりますよ。
ただし、その分、カロリーが高くなるのでダイエットが目的なら、水で割るのが一番です。