悪玉コレステロールの数値が正常より高くなると、高血圧や動脈硬化を引き起こす可能性が高くなることは広く知られています。健康診断で数値が引っ掛かり、ドキリとした経験がある方も多いのではないでしょうか。
最近は悪玉コレステロール値を下げる効果が期待されるお茶やジュースなどの飲み物をよく見かけますが、どういったものを選べば良いのでしょうか。今回は、悪玉コレステロールの数値を下げるために役立つ成分と、オススメの飲み物を紹介させて頂きます。
悪玉コレステロール値を下げるために役立つ成分
まずは、悪玉コレステロールを減らすために効果的な成分を3つ紹介します。飲み物を選ぶ際の参考にしてみて下さいね^^
キトサン
キトサンは不溶性食物繊維の一種で、腸内でコレステロールや胆汁酸を吸着し、便として排出する働きがあります。
胆汁酸は血中コレステロールを原料に肝臓で作られ、小腸へ分泌されるのですが、その一部は小腸で再吸収され、肝臓へ戻ります。しかし、キトサンによって小腸の胆汁酸が排出されると、不足した胆汁酸を補うために肝臓は新しい胆汁酸を作り出します。
この時、胆汁酸を作る原料になるのが血中のコレステロールです。しかも、善玉ではなく悪玉コレステロールだけが使用されるので(成分中のコレステロール濃度が高いため)、結果的に血中の悪玉コレステロール値が下がるのです。
カテキン
カテキンは緑茶や紅茶などに含まれる成分で、ポリフェノールの一種です。お茶のあの苦みのもとは、このカテキンなんです。
カテキンにはコレステロールの吸収を抑え、排出を促す働きがあります。また、食後の血糖値上昇も抑制してくれるので、生活習慣病の予防にもってこいの成分です。
ちなみに、お茶類のほかにリンゴやブドウなどにもカテキンは含まれますが、コレステロールに効果が期待できるのは緑茶や紅茶、ウーロン茶、ココアなどに含まれる『ガレート型カテキン』というものです。
SMCS
SMCSは、ブロッコリーやキャベツなどのアブラナ科の野菜に含まれる天然のアミノ酸です。SMCSには、肝臓内の酵素を活性化させ、胆汁酸の合成を促す働きがあります。
胆汁酸がたくさん作られるということは、原料として悪玉コレステロールもたくさん使用されます。そのため、悪玉コレステロールの量が低下するのです。
悪玉コレステロールの数値が気になる方へオススメの飲み物TOP3!
3位:サンスター 緑でサラナ
緑でサラナには、SMCSが含まれています。ヘルスマネージと同様に、こちらも実験によって悪玉コレステロールの数値が低下する効果が認めらました。
原料には、ブロッコリーやキャベツ、セロリなど8種類の野菜と2種類の果物が使用されているので、食物繊維やビタミンも豊富に含まれています。砂糖や食塩、保存料が使用されていない点も嬉しいですね。
2位:伊藤園 カテキンジャスミン茶
こちらは、名前の通りカテキンがたっぷり含まれています。ジャスミン茶にはビタミンC・Eやミネラルが豊富に含まれているので、美肌効果も期待できますよ。
また、ジャスミン独特の香りは気持ちをリラックスさせ、ストレスを和らげてくれるため、ちょっと一息つきたい時にもオススメです。
1位:大正製薬 ヘルスマネージ 大麦若葉青汁
リポビタンDやパブロンでおなじみの大正製薬から販売されている青汁です。
こちらの青汁にはキトサンが配合されていて、”1日3袋を4週間続けて摂取した場合、悪玉コレステロール値が低下した”という実験結果も出ています。
野菜のビタミンやミネラルも豊富に含まれているので、食事の栄養バランスが気になっている方にオススメですよ。
意外と知らないコレステロールのこと
最近ではすっかり悪いイメージが定着してしまったコレステロールですが、本当は、人間の体に欠かせない大切な成分です。
ここでは、コレステロールの働きを知って、うまく付き合っていきましょう。
コレステロールの働き
コレステロールは脂質の一種で、そのほとんどが体内(肝臓)で作られます。副腎皮質ホルモンや性ホルモン、胆汁酸の合成に係わり、細胞膜を柔らかく保つ働きも持っています。
コレステロール値が極端に低い状態だと、血管がもろくなったり、脳出血のリスクが上がったりする可能性もあるんです。
善玉コレステロールと悪玉コレステロール
そんなに大切な働きを持つコレステロールがなぜ悪者扱いされてしまうのかというと、血中の悪玉コレステロール濃度が高い状態が続くと動脈硬化を引き起こす可能性が高くなってしまうからです。
そもそもコレステロールには善玉(HDL)コレステロールと悪玉(LDL)コレステロールがあり、違う働きを担っています。
善玉コレステロールは、体内で不要になったコレステロールや血管壁に付着したコレステロールを回収して肝臓へ運び、分解や排泄を促す働きを持っています。
一方、悪玉コレステロールには肝臓から各細胞までコレステロールを供給する働きがあります。運搬役と回収役というイメージですね。
悪玉コレステロールの存在や働きは必要なものですが、問題は増えすぎてしまったとき。悪玉コレステロールが血管の壁にこびりついたり入り込んだりすると、血管壁が膨張して血管が狭くなり、高血圧や動脈硬化を引き起こしてしまうことがあります。
コレステロールの正常値
血中コレステロールの正常値は、HDLコレステロール(善玉)が LDLコレステロール(悪玉)が
コレステロールが多く含まれる食品
コレステロールは、飽和脂肪酸(バター・肉の脂身・ラードなど)や、トランス脂肪酸(マーガリン・ショートニング)を使って作られるケーキ・パン・ピザなどに多く含まれています。
しかし、じつは厚生労働省から2014年に発表された食事摂取基準(2015年版)では、コレステロールの摂取基準がなくなっています。理由は、コレストロールの7~8割は体の中で作られるのに対して、食品から摂るコレステロールの量はもともと少ないため影響しにくいとされたからです。
とはいえ、コレステロールができる量や使われる量には体質や遺伝にもよるため、コレステロールを多く含む食品をたくさん摂ることはおすすめできません。上の食品をよく摂る方は、コレステロールの排出を促すカテキンやキトサンを積極的に摂ると良いかもしれません。
まとめ
今回は、悪玉コレステロール値を下げるために役立つ成分&飲み物を紹介させていただきました。気になるものは見つかりましたか?
健康維持は毎日の習慣からです。無理はせず、根気強く続けていきましょう♪